どうも房総イズムです。北海道の人が、関東にくると、『関東の家は寒い』と、よく言われます。やっぱり寒い家は良くないですね。どうやって家の断熱性を上げるのかについて書いた記事です。この住まいは、断熱性は北海道基準にしています。千葉で建てる時にどのくらい断熱すれば北海道基準になるかというお話です。

セルロースの利点を生かす住まい

ダブル断熱で性能値を上げる

セルロースファイバー+外張断熱のダブル断熱で寒くない家。

前回の棟上げした君津市の注文住宅 〜方形の屋根で軒の深さが1.4m〜の記事に続き、断熱材のセルロースファイバーの施工になります。

関東の家はさむい!!セルロースファイバーとフェノバのダブル断熱

関東の住まいは、寒い。その為北海道の人が来たら関東は寒いと言います。北海道の住まいは、外が寒い分、家の中は暖かい。一方、南関東は特に、家が寒い。外も寒いけれども、暖房器具をガンガン使って家を暖めます。だから、暖房の近くで無いと寒い。住まいは、もともと外部影響から守るためのシェルターの役割が大きいのですが、どうしても夏暖かい関東では、温熱環境は軽視してきました。その為関東の家は寒いと言われてしまっています。そこはしっかり設計をする必要があります。今回の君津市の注文住宅の現場では、外断熱+内断熱のダブル断熱、フェノバフォームとセルロースファイバーの合わせ技にします

おさらい、寒くない注文住宅にする設計のセオリー

寒くない家は、どんな家でしょうか?、一般的には断熱材を入れる家という事になります。けども断熱材も種類が豊富で、それぞれメリット、デメリットがあります。性能が悪くても安い断熱材。逆に性能が高くても高価な断熱材。それではどっちが良いでしょうか?
答えは、使い方次第です
断熱性能が悪くても沢山入れる事が出来れば、熱の移動は少なくなります。しかし一方で、壁の厚みはほとんどの場合105㎜程度になるのでその中で最大にする必要があります。もちろん、さらに壁を厚くして、その中に断熱材を入れれば沢山入れる事が出来ますが、その為の壁を作る必要があるので、コストアップの要因ともなります。その為一概に、断熱材を沢山入れればよいという物でもありません。それよりも最も大事にしたいのが施工性。当たり前ですが隙間なくしっかり丁寧に入れる事が大切です。どんなに高価で高性能な断熱材でも施工性が悪ければ意味がありません。
TPOとコストを考慮して使いたいものです。

次に断熱材をしっかり沢山入れても窓が結露しているようではいけません。窓は、面積にもよりますが70%も熱が逃げている部分なので、窓の断熱補強は最重要です。ある意味、壁の断熱材を盛りだくさん入れるなら窓をペアガラスや断熱カーテンにした方が効果が大きく出ます。

寒くない家にするなら、まずは断熱材と開口部の断熱補強は最重視です

特に繊維系のセルロースファイバーは断熱と気密はセットで考えましょう。可変透湿気密シートのタイベックスマート

これは、可変透湿気密シートの施工です。しっかりと気密を確保しながら、冬は通常の防湿気密シートのように湿気を通さず、過乾燥を防ぎ、逆に夏はベトベトしてしまうほど、湿度が高い日が続くと、壁体内が高温多湿になりカビや結露が発生しそうになるので、その時は湿気を通し、通年を通して壁体内を良好に保つよう機能するベーパーバリアです。

断熱材と共に、上手に湿気の移動と、気密性の確保の為には可変透湿気密シートのタイベックスマートやインテロを使いたいところです。

内断熱はセルロースファイバー

可変透湿気密シートの前は、このように断熱材を吹き込みます。今回の住まいはセルロースファイバーを断熱材に使っているので、より壁体内を良好に保つことができます。更に、セルロースの良さを生かすためにも、プラスチック系の気密シートではなく、こういった可変シートを使う事も考慮したいところです。さらに今回は壁の内側を野縁でふかしているので、ここが配線ルートになります。通常は、壁の中にコンセントボックスなど入れ込むのですが、より高性能化をめざし、気密シートのカットを最小限にした設計をしております。もちろん内壁が厚くなってしまうので、設計段階から、外周部周りは大きくしています、細々設計的配慮が重なりますのでちょっと高級仕様です。

君津市でももちろん雪は降るし、冬は寒いです。ですので、外断熱も施工しています。基礎は、基礎内断熱です。とにかくスペックにこだわっています。家一軒をエアコン一台で賄えるように、換気設備もこだわっています。

高級な家だから、広くある必要はないと思っています。それよりも、小さな家に、性能や、生活のエピソードを詰め込むという考え方も注文住宅だからできるでしょう。

建物性能値に関する記事

追伸

今の家づくりの基準であれば、ハウスメーカーでも可能でしょう。しかし、ワンランク上の断熱性を求めるとやはり、高気密高断熱に詳しい注文住宅でなくてはなりません。房総イズムは、ライフスタイルに合わせた性能値の設計をしているので、高断熱に興味がありましたら是非ご相談ください。