こんにちは、房総イズムです。海沿いの立地の多い房総地域、これが房総の魅力ですが、一つ問題が、塩害!!金属系の材料はどうしても劣化が激しい。金属系を用いる時には、高価になりますが、しっかり、塩害対策用の商材を選択しましょう。もう一方、塩害に強い材料、焼き物があります。今回はそんなお話です

塩害、風雨の激しい立地に、陶板壁材という選択

今回の立地は、週末は観光でもにぎわう富津の金谷。久里浜からフェリーも運航しているので、昔ながらの感じも残っています。

この場所はやはり海沿いという事もあり、海風が強く塩害の多い地域。この地域の車は、やはり海風にやられるので、あまり寿命は長くないです。

そんな立地もあり、今回は積極的にガルバニウムを使う事を辞める事にしました。他の代替材料で、一般的なサイディングもあるのですが、やはり、我々にご依頼されるという事で、少し変わったものを探すことにしました。

焼き物の外壁材 陶板壁材

塩害に対応するという事で、木材も考えましたが、近辺に空き家があり、そこからの白蟻の影響があるかも知れないので、今回は木材の外壁もなし。

そこで、焼き物のフリーメンテナンスの材料を候補に挙げる事にしました。

瓦メーカーの鶴弥が出しているスーパーウォールトライ

鶴弥担当の方に来てもらい、商品の説明を受けます。写真は現物。中空の陶板は、重量を軽くしています。素焼きのものは、風合いが良いです。

こちらは釉薬のついているタイプ。このグラデーションは焼き物ならでは。個性的で、我々デザイナーとしてもかなり惚れる材料です。

陶板の為、基本的には色あせなど気にせず、塩害にも強く、メンテナンスはフリーな材料。このあたりもかなり魅力的です。

基本の色は、ベージュ、ホワイト、グレーなどありますが、こちらは、普通のサイディングと意匠が変わらないので、やはり素焼きか、釉薬のグラデーションのついたものが焼き物ならではのデザインだと思います。

目地と、価格が気になる

ここまで良い材料ですが、目地には、シーリングを使います。陶板はメンテナンスは掛からないのですが、シーリングのメンテナンスは必要になります。出来ればシーリングレス工法でこの陶板を施工できれば、本当にメンテフリーになるでしょう。メーカーさんの開発が待たれます。

あと、どうしても、焼き物なので価格が高い。施工も、通常のサイディングでは使わないダイヤモンドカッターを使っての施工となるので、少し手間が掛かります。それよりも、使った事のない材料だと思うので、および腰になる材料でもあります。安いサイディングと比べてどこまで価格差が出るかは、それぞれの施工会社次第だけれども、目安では、倍くらい考えておいた方が良いでしょう。

安くはないですが、本当に魅力はあります。

追伸

継続的メンテナンスや劣化を考えると高いとは思えませんが、それでも新築のイニシャルコストとしては初めから考えておいた方が良いと思います。塩害対策も多々あるので、コストに応じてご案内いたします。