なぜか、建築家や芸術家は難解な文章がとてもお好き。
なぜか、建築家や、芸術家は、気難しいイメージが付きまとっています。
でも、皆さんの近くにも同じような方達がいらっしゃいます。そうです。頑固な大工さんや無口な職人気質の人たちと、根本は同じなのです。
ただ、建築家や芸術家は、難解な言語を用いて、作品を説明します。
それは時代の影響や、新しい概念を元に言葉を作っていたりと、様々試行錯誤の結果なのでしょう。
美術館で作品を堪能する場合にはキュレーターの方達が、そのバックボーンも説明してくれますが、家づくりに関しては、誰も難解な言語を説明してくれる人はいません。
一般の住宅好きな方や、建築好きのマニアの方が、建築雑誌を読み漁ると、『どうだ理解できないだろ!』と読み手を試しているように難解な文言を使って文章を書いています。
建築を勉強した人であってもわからない場合もあります。
しかしながら、こういった難解な文章の裏には、建築作品・芸術作品の制作過程の強いこだわりや、理念、想いを感じる事が出来ます。これは、職人気質の方達も表現は違っても同じ想いを持っています。
モノを創る人たちは、このような想いをもって作っているのです。
しかし住宅は、一般の人にとって住むという機能を持った道具なので、実用途をしっかり満たしておく必要があります。
住宅が一般的な芸術作品と異なるのは、建築家の発想の源になるコンセプトや大きなビジョンがどんなに素晴らしい場合であっても、住む本人が大きなお金を掛けて建て、使い続ける事です。
絵画などあれば、嫌になれば売ることも可能でしょう。住宅はそうはいきません。どんなに素晴らしいコンセプトや大きなビジョンを掲げようとも、そこに住む人の理解が無ければ、建築はただの箱になり下がってしまう事でしょう。
だからこそ、住宅は、公共的な建築物とは異なるのです。