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要望のアウトプット

 

ルール①(好き嫌いルール)

『今の生活の間取りスケッチして、好きな箇所と嫌いな箇所を書く』
『80%好きな写真と80嫌い写真を集める』

 

機能的要望にあわせて、建物のコンセプトを作る

一般的な要望の聞き方

一般的な設計者や工務店は、部屋は何部屋欲しいですか?リビングは何畳くらい欲しいですか?キッチンは対面が良いですか?などと要望を聞きます。こういった住まいの機能的要件を聴くのが一般的。

工務店やフランチャイズのメーカーは30坪ならこの間取り、35坪ならこの間取りと言った具合に、カタログを見せて選ばせます。土地性などは考慮しない事が多く、この広さならこの間取りのように規格化されています。住宅の営業さんの多くは、専門的な知識に乏しい方も多いので、このように合理化して皆さんに選んでもらっています。つまり、施主の要望はあまり関係なく、コスト=広さ=デザインのようにワンストップで決まっております。

建築家の要望の聞き方

いっぽう建築家の家づくりは、その住まいでどのような生活が営まれるかやライフスタイルを深堀します。リビングで何をしますか?テレビを見ますか?子供と勉強しますか?パソコンは?キッチンからテレビをみますか?朝が家族が集まる時間が多いですか?など。

また周辺環境や土地のポテンシャルを見抜き、ライフスタイルに合わせた提案をしてくれます。おそらく建築家の家はカッコ良かったり奇抜だったりこれは住めないよねというデザインが沢山あります。一部には、ライフスタイルなど考えず、カッコよさだけでデザインしている建築家はいますが、多くの建築家は部屋数や、広さの前に、この場所でどういった生活が行われてどのような未来へつなげるかの大きなライフスタイルのビジョンを常に意識しているので、一般の人にとって奇抜なデザインであっても、住む人には普通な事だったりするのです。

つまり要望から、その住まいのコンセプトを作っていることに他なりません。

コンセプトとは、皆さんにとっての最も大切にしたい部分のことになります。

要望のアウトプットの仕方

少し難しいように思えますが、まず必要なのは、要望のアウトプット。頭の押入れにある要望を出してみましょう。

その方法1

さぁ要望を出してください!!!と言って出てくる人は少ないでしょう。これが出てくる人は日常から、間取り図を見るのが好きだったり、家の事を考えている人ですね。

そういう方は少ないので、まず第一歩として今自分の住んでいる間取りを手書きで書きましょう

今住んでいる住まいなので見ながらでも書けると思います。

 

ここが玄関で、廊下があって突き当りにリビングがある、
あっその途中に私の部屋と、トイレがある。
トレイの奥に洗面所と浴室。浴室は窓がなんだよね。
あっトイレも窓が無かった。キッチンの換気扇回すと、寝室までうるさいんだよね。
あと、洗濯機回してからベランダに干すのに、いつもテレビの前を通るから旦那に邪魔って言われる・・・

大きさやスケール感は無くて大丈夫。どこにどういった部屋があるのか、どのくらい収納があるのか、どこに窓があるのかなどです。生活のストーリー順に書いてみるとわかります。間取りを書きながら色ペンで、不満を書いてみましょう。

嫌い・不満は、大切な要望の一つ

西日がまぶしいからこの窓は嫌だ。
玄関から入ったらキッチンが丸見えは困る。
玄関が狭すぎて、毎朝混雑する。
子供が泥だらけで帰ってきてそのままリビングに行くから砂だらけ。
隣の人の声がうるさい。洗濯物を干すところが小さい。

今の生活で不満なところを沢山書きましょう。

好き・満足は、大切にしましょう

次に、ペンの色を変えて、ここは気に入っているという所を書きましょう

昔は一軒家に住んでいたんだけど、洗濯物をわざわざ二階へ運ぶのが面倒だったけど今は楽。
対面のキッチンになっていて、会話ができるからうれしい。
トイレが遠くにあるから音を気にしなくていい。
階上階だから、周辺からの目線が気にならず、窓を開けられて良い

出せる人は出せるだけ書き出しましょう。どんな細かい事でもOKです。

これだけ自分の生活を分析できれば、住まいのストーリーが明確になります。これで頭の中の引き出しにしまってある要望は出す事が出来ます。

視覚的に、好きと嫌いを出す

次に、好みを視角化します。つまり好きと嫌いを見極めます。

今の間取りは、あくまで今の生活をベースに、自分たちの生活を見定めたもの。今度は自分たちの感覚に正直に直観的にそしてスピーディーに好みを振り分けてゆきます。

これはピンタレストでも、webの写真、カタログ雑誌など手元にあるものを使いましょう。

ハイ、ハイ、ハイ、このくらいのスピード感にしましょう。大好きでなくても大嫌いでなくても良いので80割くらいの感覚で選択して、その選択項目に柔軟性を持たせておきます。

どちらでもないものはもう見ないようにします。嫌いも嫌いも好きのうちという、ことわざもありますが、一般的には嫌いな物は嫌いです。

好きが見つからないときは、嫌いを見つける

自分の欲しい物、やりたい事が明確な人は、いつもそのような目線でインテリアやエクステリアを見ているのでしょう。そういった方は慣れているので写真の選択に対して時間が掛かりませんが、今一判断が鈍って好みがわからない時は、とにかく嫌いな写真を先に選びましょう。

意外と嫌いな物はパッと出てきます。試してみましょう

好きと嫌いをグルーピングする

次に、好きな写真と嫌いな写真をグルーピングしてまとめましょう。

そうすると、意外と同じような写真ばかり選んでいることが多くなります。好みの方向性がわかってきます。写真の様に視覚的にする事は、家族にも共通理解が可能になり一番理解が速いのです。

『今の生活の間取りスケッチして、好きな箇所と嫌いな箇所を書く』
『80%好きな写真と80嫌い写真を集める』

これが要望を出すときのルールです。

要望をアウトプットする事は、部屋の片づけみたいなもの。

アイディアや、日常の生活のライフスタイルは、頭の引き出しに眠っている状態だと考えてください。

家の片づけをするとしまう。片づけを行う時には、

①押し入れや本棚、クローゼットから物を全部出して、
②必要な物、不必要な物を選別します。
そしてあまり必要で無いものは、思い切って捨てましょう。
③そして片付く理想の位置に収納をする

ときめく収納術 こんまりさん著書などは有名です。

住まいの要望をすぐに語れる人は、もう、押入れから物を出している状態です。
しかし多くの方は、自分の要望を明確にお話しする事が出来ません。
まず、この要望のアウトプットを行います。

次にアイディアや要望が出てきたら、必要な要望かどうか選別を行います。

そして、その要望を、理想の位置に配置するのです。これが作図という作業。

皆さんの住まいのアイディアを、プロの設計者に語ってもらいます。

そして、皆さんは、プロの設計者から出た客観的な意見を参考にします。

これが一つの流れ、

ほとんど家の片づけと同じです。

要望のNO1ルール 注文住宅の要望の整理 ルール②